東北大数学の傾向 (文系理系両方) 2013年~2020年の前期8年分

東北大学の一般入試では、文理を問わず数学が必須となります。

理系の場合は数Ⅲまで、文系の場合は数ⅡBまでという違いはありますが、いずれの場合においても範囲が膨大であるだけでなく、受験では他教科との折り合いもあるため、文系にとっても理系にとっても、非常に負担が大きい受験科目になります。

そこで、数学の受験対策において何よりも大事なのは、分野ごとの頻出度を把握しておくことです。先述した通り、高校数学の範囲は非常に膨大となります。全ての分野において基本的な公式や例題をおさえておくことは当然大事です。しかし、多くの受験生に残された時間は圧倒的に限られていることに加え、受験においては分野によって頻出度に差が出るため、出題されやすい分野ほど重点的な対策がどうしても必要になってきます。そのため、数学受験をする学生であれば、自分が受ける大学の頻出分野・頻出パターンが何かを絶対におさえなければいけません。

たとえば、確率と微積は必ず出るとか、図形と方程式の中でも軌跡と領域が出やすいとか、理系の場合は6題中3題は数Ⅲから出るとか、そういったことをなるべく詳細まで把握しておきましょう。

 

この記事では、東北大数学(前期試験)における分野ごとの頻出度を、ランク付けで説明します。

以下は、赤本や東進の講評などを基に、文系理系両方の出題状況を、2013年~2020年の8年分にわたって調べたものです。東北大を受験する方は、是非参考にしてみてください。なお、東北大の後期試験については、今回割愛しております。

 

頻出度のランク付けについて、このように意味付けしております。

S+」ほぼ必出。毎年のように出る。

」S+ほどではないが、超頻出。

S以上は、出ない年の方が珍しい。

」Sほどではないが、かなり頻出。Aは出る確率が半々。

」Aほどではないが、頻出。

B以上は頻出分野。

」Bほどではないが、近年わりと出題されている。

」Cより頻度は低いが、近年において出題事例がある。

 

ランク

分野(出題されている年の数)→何年に出題されているか。

※出題される分野についての補足情報。

 

 

東北大数学(文系)8年分

S+

確率(7)→2016年を除いて、毎年出題されている。

微積(7)→2019年を除いて、毎年出題されている。

 

ベクトル(6)→2019年、2015年を除いて、毎年出題されている。

※空間ベクトル・平面ベクトルともに出題されています。

※別解でチェバの定理やメネラウスの定理を使う問題もあります。

 

図形と方程式(4)→2020年、2018年、2017年、2016年に出題。

※領域、軌跡、点と直線の距離が出題されています。

 

二次関数(3)→2019年、2016年、2013年に出題。

※判軸端、解と係数を使う問題が出題されています。

整数(3)→2020年、2017年、2016年に出題。

数列(3)→2020年、2019年、2015年に出題。

※漸化式、数学的帰納法が出題されています。

 

図形の性質(2)→2016年、2015年に出題。

 

対数関数(1)→2019年に出題。

三角関数(1)→2014年に出題。

 

 

東北大数学(理系)8年分

S+

確率(8)→毎年出題。

微積(8)→毎年出題。※その中でも、数Ⅲの積分は必ず出題されます。

 

数学Bの数列(6)→2017年、2013年を除いて、毎年出題。

※漸化式、確率漸化式、数学的帰納法が出題されています。

整数(5)→2020年、2018年、2017年、2016年、2015年に出題。

 

極限(4)→2019年、2017年、2015年、2013年に出題。

※数列の極限、関数(定積分)の極限が出題されています。

複素数平面(4)→2020年、2018年、2017年、2016年に出題。

 

ベクトル(3)→2017年、2014年、2013年に出題されている。

※空間ベクトル・平面ベクトルともに出題されています。

※別解でチェバの定理やメネラウスの定理を使う問題もあります。

※東北大後期試験における理系数学では、ベクトルは超頻出。2015年を除いて毎年出題。

 

図形と方程式(2)→2020年、2018年に出題。

※軌跡、点と直線の距離が出題されています。

図形の性質(2)→2016年、2015年に出題。

 

三角比(1)→2020年に出題。

対数関数(1)→2019年に出題。

二次関数(1)→2017年に出題。

二次曲線(1)→2015年に出題。※楕円が出題されています。

二次方程式(1)→2014年に出題。

三次方程式(1)→2013年に出題。

 

以上を簡単にまとめますと、東北大数学の頻出分野における特徴は以下の通りです。

 

文系

確率微積(数Ⅱ)、ベクトルが超頻出。

それに次いで図形と方程式がかなり頻出。さらに次いで二次関数、整数、数列も出やすい。

 

理系

確率微積(数Ⅱと数Ⅲ)、数列、整数が超頻出。

それに次いで極限、複素数平面がかなり頻出。さらに次いでベクトルも出やすい。

 

文理を問わず、確率と微積は毎年のように出題されます。

これらに次いで、文系ではベクトル、理系では数列と整数が超頻出です。ちなみに文理共に、ベクトルの出ない年は数列が出る、逆に数列の出ない年はベクトルが出るという傾向が強いです。両方出される年もありますが。(文系の僕にとって、ベクトルが頻出で数列はそうでもないというイメージがあったのですが、理系の方ではそれが逆転していることがわかって、ちょっと驚きました)

あとは、上記を参照しての通りですね。ちなみに文理共に、前期で頻出の分野は東北大後期試験もよく出る分野となっています。ただし、理系の方では、ベクトルが後期試験では毎年のように出ています。

 

 

このように、受験数学においては、分野ごとの頻出度をランク付けするなどして把握しておくことが大事です。もちろん頻出分野は重点的な対策が求められ、入試本番においても、頻出分野ほど点を稼いでくる受験生は多いです。東北大の場合(というか多くの大学で)微積と確率の対策はまず不可欠ですね。その他の出題状況は大学によって違うので、赤本やネットを参照するなどして調べておきましょう。あと、可能な限りよく出る公式や解法パターンなども覚えておいてください。

 

なお、近年あまり出題されていない分野だからといって、あなたが受験する年に出題されないとも限りません。頻出度が低い分野が出題された時ほど、基礎力の有り無しで大きな差がつくことも予想されます。最低限、公式や教科書の例題パターンは網羅しておいた方が無難かと思われます。

あと、自分の受験勉強に加えて、学校や予備校でも多分野にわたって対策してくれると思いますので、自学自習はもちろん、授業も大事にしてください。

 

つまりこの記事で何を伝えたいかと言うと、数学受験において、出題状況(特に頻出分野)を把握しておくことが何より重要です。限られた時間の中ではありますが、計画的な対策を心がけるようにしましょう。そうして、あなたが数学で合格点を掴みとれるよう、健闘を祈ります。